うちで長年育てている鉢植えの果樹、一才ゆずの『花柚子』(ハナユとも言う)。
一才ゆずと言うだけあって一般的には早めに実をつける品種だし、購入時には確かにたくさん実がぶら下がっていたはずなんですが、その後とうとう2023年まで実をつけることはありませんでした…。
初心者向けの果樹でも、育て方が間違っていたら永遠に実はならないと知った2024夏。
花柚子、どうして実がならなかったの?
おそらく2019年にホームセンターのコーナンで花柚子の苗を購入しました。棒苗ではなく、7号くらいの鉢に入った実もついているタイプの苗木。
しかし、こちらも初めての果樹というか園芸自体初めての超初心者だったため、何も分からないまま数年間育ててしまいました。(今考えるとこれが全ての間違いだった…笑)
どうしてうちのゆずは3年間も実をつけなかったのか?一応振り返っておきましょう。
① 超自己流の変テコ剪定をしていた
私が思うに、果樹が実を付けない最大の原因は「自己流の剪定」である可能性が高いです。
私たち夫婦もなぜか春の新芽を摘んだり、いい感じに伸びた枝を切ったり、完全に間違った自己流の剪定をしていました。(悪気は全くなかった)
② 樹の大きさに対して鉢が大きすぎた
あと初心者のうちは、とにかく鉢を大きくすればいいと思い込んでいました。数年経って分かったけど果樹の場合、鉢はデカけりゃいいってもんじゃない!笑
購入した翌年には7号鉢からいきなり10号鉢にサイズアップしていたので、完全に根っこに対して鉢が大きすぎたんだなと。
鉢が大きすぎると「樹が本気出さない・根腐れしやすくなる・ネキリムシが入りやすくなる」など、デメリットの方が断然多いです。
いきなり鉢増ししても大丈夫な植物もありますが、柚子やレモンなど柑橘類は少しずつサイズを上げていくのがベストかなと思います。
花柚子の実をつけるために改善したこと
さて、2022年の秋にすっかり元気をなくした花柚子を見るにつけ「流石に何かがおかしい…」と思い始めた私は、ようやく初めて柚子の育て方についての勉強することに。(遅すぎ)
① 春芽を摘まない、剪定を控える
まず…これは当たり前すぎて「なんで摘んでるんYO!」っと自分で過去の自分にツッコみたくなるところだけど、鉢植えの果樹の春に出る芽を摘んではいけません。特に小さいうちはダメ絶対。
春芽が出て花が咲いたあと実がつくので、春芽を摘んだら実ができないよ〜!
そもそも鉢植えの植物は限られたエネルギーで相当がんばって枝を作っているので、それを好き勝手切られたらグレちゃうってもんですよね。
今は樹の成長の邪魔になりそうな枝や、虫にやられた葉っぱ以外は切らないようにしています。
② 鉢をかなりサイズダウンした
次に鉢を10号鉢から7号鉢に替えました。ふつう、鉢を大きくすることはあっても小さくしようとはなかなか思わないところ、果樹農家さんのYouTubeを見て心を決めました。
参考動画:【本に載ってない】鉢植え柑橘で実を成らせる為にやってはいけないことをプロ農家が実演・解説
用意した7号鉢には土がほとんど入らず「ダメだこりゃ、絶対小さすぎた…」と失敗を覚悟しましたが、結果的に翌年初めて実が出来てビックリ!

面白い話だけど、鉢は大きすぎるよりは小さすぎる方がいいんですよ。(もちろん一番いいのはちょうどいいサイズ)
鉢が大きすぎると最悪の場合は根が弱って枯れますが、鉢が小さくて枯れることは少ないみたい。代わりに水切れには注意が必要だけど。
人間にとって大きすぎる服が心地良くないように、植物にとっても大きすぎる鉢は居心地が良くないってことでしょう。
鉢植えの果樹ために毎年やった方がいいこと
では最後に、花柚子に限らず鉢植えの果樹を育てるなら毎年やった方がいいことを以下にまとめてみました↓
① 3月(9月)に鉢から出して根をチェックする
3月は柚子に限らず多くの植物の植え替えシーズンで、柑橘類にとっても一番大事な季節。冬の間ゆずは眠っているので、起きる前に土の水はけ改善と栄養補給を行います。
必ずしも鉢をサイズアップする必要はなく、根の成長具合の確認と害虫を取り除く方が重要。そのためにも一度植物を鉢から出してみましょう。
花柚子が目覚めるのは私が住む中間地の場合4月〜5月、花をつけるのも4月末〜5月なので、遅くても3月終わりまでにやりたいところ。(芽吹きのタイミングには個体差があります)
とか言いつつ、今年は引越しなどで忙しく植え替えが5月になってしまった…。植え替えが遅れても枯れはしませんが、栄養不足で実付きが悪くなることは十分ありえます。(うん、この年も収穫は3個だったので少なめだった💦)
秋の9月の鉢チェックは必須ではなく、調子が悪そうだったり気になるらなという感じ。ただ根元がグラついていたらネキリムシが入っている可能性大!なので要注意です。
② 定期的に肥料をあげる
以前の私はなるべく肥料少なめで強くたくましく育ってほしい派だったんだけど、2025年の今その考えはキッパリ捨てました!なぜなら…3年目の鉢植えレモンに実が全くつかなかったからです(涙)
一般的に小さな鉢植えの果樹を無肥料で元気に育てるのは相当難しいみたい。鉢植えではやっぱり適量の肥料が必要なんだなぁ…(遠い目)。
そんなわけで、2025年からはしっかり柑橘用の肥料をあげるようにしています。
色んな種類の柑橘専用肥料が売られているし、普通のIB肥料やボカシ肥料も果樹栽培に使えるようなので好みの肥料を選んでみてくださいね。
③ 冬は鉢の周りを保温する
柚子やレモンはやや寒さに弱く、気温が低くなる冬の間は葉っぱの色がかなり悪くなったり、葉を落としたりすることもあります。
ただこれは、根が元気なら春にまた緑のきれいな葉っぱがモリモリ生えてくるので問題なし。(※もちろん葉っぱはあるに越したことはないし、葉っぱがないと実付きや調子は悪くなりがちです)
とりあえず肌寒くなってきたら根が弱るのを防ぐため、鉢の周りをぐるりと梱包材のプチプチで厚めに巻いて温めておくと安心ですね。特に幼い樹は弱々しいので要保温!

まとめ:地道に花柚子の根っこと葉っぱを育てよう
2019年の時点でおそらく2年生だった花柚子、2024年現在では7年生くらいの大人の木になりました。(年齢は曖昧だけど…。)
果樹も観葉植物も世話をして一緒に年を重ねていくという点ではペットに近い存在で、愛着もどんどん増していくばかり。
うちに来て5年目にして絶好調の花柚子

柚子など柑橘は育て方の基本が分かっていないと実は付きづらいけど、生命力はけっこう強いです。鉢植えでも真夏の灼熱の日差しに耐えます。
実がならなくても幹はだんだん太くなるし、水切れにもまぁまぁ強いし、そうそう枯れません。(枯れそうにはなるよ笑)
その上でさらに実も望むのであれば、地道に樹の根っこを育てながら葉っぱを増やしていくしかない!その先にやっとこさ実ができるんだということが、長い時間かけてようやく理解できました。
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